• 不動産売却, 相続税対策
  • 2018/8/2

相続税を減らすには(できれば0円にするには)?11種類の対策

遺産相続をすると、相続税がかかってしまうケースがあります。相続税の価額が大きくなると、せっかく遺産相続しても多くを失う結果になってしまうので、なるべくなら支払う金額を抑えたいものです。

今回は、

  • そもそも相続税はどのような遺産に対してかかる
  • 相続税の計算方法は?

ということから、

  • 相続税を減らして可能な限り0円に近づける11種類の方法

までご紹介します。ご参考になれば幸いです。

1、相続税はどのような遺産に対してかかる?

相続税がかかるのは遺産を相続したときですが、そもそもどのようなものを取得したら相続税がかかるのでしょうか?

相続税の課税対象遺産の内容をみてみましょう。

相続税がかかる遺産は、被相続人が有していたプラスの資産や債権です。具体的には、以下のようなものが課税対象となります。

  • 現金・預貯金
  • 生命保険の解約返戻金
  • 死亡保険金、死亡退職金(控除あり)
  • 投資信託
  • 有価証券
  • 不動産
  • 自動車
  • 売掛金等の債権
  • 骨董品、絵画、宝石などの動産類

そこで、相続が発生したら、まずは上記のような遺産があるかどうかを調べ、ある場合にはどのくらいの評価額になっているかを明らかにしなければなりません。

2.相続税の計算方法は?

次に、相続税の計算方法を知っておきましょう。具体例と共にご説明します。

(1)遺産の総額を計算

まずは、遺産の総額を計算します。すべての遺産を洗い出し、それぞれについて相続税評価して、合計します。

たとえば例として、2億円の遺産があったとします。

(2)負債、葬儀費用を引く

遺産総額を計算できたら、そこから葬儀費用や負債の金額を引き算します。

たとえば葬儀費用が200万円、負債が3,800万円あったとしましょう。

すると、2億円-200万円-3,800万円=1億6千万となります。

(3)基礎控除を適用する

上記の数字から、相続税の基礎控除を引きます。相続税の基礎控除の金額は、以下の通りです。

3,000万円+法定相続人数×600万円

こうして計算された金額が、課税対象の遺産額です。

たとえば上記の例で、妻と2人の子どもが相続するのであれば、相続人は3名なので基礎控除は4,800万円です。16千万円から4,800万円を引き算し、課税対象遺産額は11,200万円となります。

(4)法定相続分に按分して相続税を算出する

上記で算出できた課税対象の遺産の金額を、法定相続分に分割して、それぞれに相続税率をかけて相続税を計算します。そして、相続税を合計したものが、そのケースでかかる相続税額となります。

上記の例では、妻の相続分が5,600万円(2分の1)、子ども1人の相続分が2,800万円ずつです(4分の1

そこで、妻の分にかかる相続税額が980万円、子ども11人の相続分にかかる相続税額が370万円ずつとなります。そこで相続税の合計は、980万円+370万円+370万円=1,720万円と計算されます。

(5)各人の相続割合に応じて相続税を配分する

この数字を、各人の相続割合に応じて配分します。もしも妻が2分の1、子供達が4分の1ずつ相続するなら、妻の相続税は860万円、子供達それぞれの相続税は430万円ずつとなります。

(6)控除を適用する

最終的に配偶者控除などの各種控除を適用します。

配偶者が相続する場合には、法定相続分または16千万円までは相続税がかからないので、妻の相続税は0円となり、子供達それぞれが430万円ずつの相続税を支払うこととなります。合計の相続税額は860万円です。

3、相続税を0円にするには?

相続税を0円に抑えるには、どのような工夫ができるのでしょうか?

まずは「基礎控除」を増やす方法が考えられます。相続税には基礎控除があるので、遺産の額が基礎控除以下であれば、相続税が発生しません。

相続税の基礎控除は、「3,000万円+600万円×法定相続人の人数」なので、相続人の人数が1人増えると600万円上がります。そして、相続人の人数を増やすために最も有効な方法は、養子をとることです。子どもは必ず法定相続人となるからです。

そこで、孫などを養子にすることで、相続税を減額あるいは発生させないようにできます。

ただし、相続税計算の際の法定相続人に入れられる養子の人数には制限があります。被相続人に実子がいない場合には養子2人まで、被相続人に実子がいる場合には養子1人までの控除が限度となっています。

4、相続税を減らすには?不動産を購入して節税対策する方法

相続税が0にはならなくても、効果的に減らす方法があります。

(1)【方法】不動産を購入する

1つは、不動産を購入する方法です。

相続税の評価額は、遺産の種類によって異なります。現金や預貯金などの流動資産の場合、額面額が評価額となりますが、土地の場合には路線価による評価額となるので、市場価格の8割程度になります。

建物の場合の相続税評価は固定資産税評価額と同様になるので、市場価格の7割程度となります。

そこで、まとまった金額の現金や預貯金がある場合には、不動産を購入するだけで節税対策となります。特にタワーマンションの高層階は、市場価格と相続税評価額の差が大きいので相続税対策に向いています。

(2)【方法】不動産を賃貸に出す

また、不動産を賃貸に出すと、借地権割合や借家権割合を評価額から差し引けるので、さらに相続税評価額が下がります。

購入した不動産が小規模な宅地の場合には「小規模宅地の特例」が適用されるので、一定面積までは50~80%の評価額減となるケースもあります。

このように、不動産を購入すると、さまざまな理由で相続税対策に役立ちます。

5、相続税を減らすには?保険を利用して節税対策する方法

相続税を節税するためには、生命保険を活用する方法もあります。

(1)【方法】死亡保険金を受け取る

まずは、死亡保険金を受け取る方法です。

具体的には、被相続人を被保険者として保険契約を行い、法定相続人が死亡保険金を受け取ることにします。死亡保険金は相続税の課税対象となりますが、以下の通りの相続税控除があります。

  • 法定相続人数×500万円

たとえば相続人が3名の事案では、1,500万円までの死亡保険金であれば、相続税がかからないのです。

(2)【方法】保険の掛け金を贈与する

また、生命保険の掛金を、被相続人が推定相続人に対して生前贈与する方法もあります。

たとえば、長男が保険契約をして被保険者を被相続人とし、被相続人が掛金を支払うのです。このようにすると、毎年110万円までならば贈与税がかからないので、贈与税を発生させずに保険料を支払うことができますし、被相続人が死亡したときには、相続人が死亡保険金を受け取れます。

6、相続税を減らすには?生前贈与を利用して節税対策する方法

相続税を減らすための有効な方法として、生前贈与があります。

生前贈与をすると基本的に贈与税がかかりますが、贈与税にはさまざまな控除制度が設けられているため、節税対策をしやすいのです。

たとえば、以下のような贈与税の控除制度があります。

(1)【方法】暦年贈与

生前贈与の基本的な方法は、暦年贈与です。暦年贈与とは、毎年110万円までの贈与税の基礎控除を利用した生前贈与の方法です。

毎年110万円以内なら無税で贈与できますし、110万円は贈与を受ける人の側でカウントされるので、何人の人に贈与をしても、それぞれ110万円が控除されます。

たとえば複数の子どもや孫に毎年110万円ずつ贈与していけば、年数を重ねるにつれて、多くの財産を無税で移転できます。

(2)【方法】相続時精算課税制度

相続時精算課税制度は、親や祖父母が子どもや孫に対して生前贈与するとき、最大2,500万円分までの贈与分に対する贈与税が無税になる制度です。たとえば不動産などを贈与するときにこの制度を利用すると贈与税がかからないメリットがあります。

贈与した財産については、相続時に遺産に合算されて、まとめて相続税が課税されることになりますが、贈与時の時価での評価となるので、不動産の価格の低いときに贈与しておくと節税効果が高くなります。

(3)【方法】住宅購入資金贈与の特例

親や祖父母が子どもや孫に対し、居住用の住居購入費用や建築費用を贈与すると、その贈与分に対する贈与税が一定金額まで非課税となります。この特例は、不動産そのものの贈与には適用されず、金銭的な援助が対象です。また、住宅ローンの肩代わりの場合にも控除は適用されません。あくまで「購入や建築費用の援助」が対象です。

(4)【方法】教育資金贈与の特例

親や祖父母が子どもや孫に対し、学費や塾の費用、スポーツ教室の費用などの「教育資金」を贈与すると、最大1,500万円分の贈与までが非課税となります。 

(5)【方法】贈与税の配偶者控除

婚姻年数が20年以上の夫婦の場合、夫婦間で居住用の住居や住居の購入費用、建築費用を贈与するときには、最大2,000万円までの贈与分が非課税となります。

7、その他にはどのような節税対策がある?

他にも、以下のような相続税の節税対策方法があります。

(1)【方法】墓石や仏具を購入する

現金や預貯金があるならば、墓地や墓石、仏壇、仏具などを購入すると良いです。

こうした祭祀財産は、相続税の課税対象にならないからです。生前に購入しておくと、支払った代金の分遺産額が減るので、相続税の節税になります。 

(2)【方法】各種控除を適用する

相続税の計算をするときに、適用できる控除を漏らさず適用することも重要です。以下で、どのような控除制度があるのかご紹介します。

①相続税の配偶者控除

相続税の控除制度として代表的であり、もっとも適用されることの多いものが「配偶者控除」です。

配偶者が相続するときには、法定相続分または16千万円までの相続分には相続税がかからないので、多くのケースで無税となります。

②未成年者控除

相続人が未成年の場合には、「20歳になるまでの年数×10万円」が控除されます。

③障害者控除

相続人が障害者の場合、その相続人が「85歳になるまでの年数×10万円」を控除することができます。特別障害者の場合の控除額は、「85歳になるまでの年数×20万円」となります。

④相次相続控除

過去10年間の間に2回以上相続が起こった場合には、「相次相続控除」によって一定の金額が控除されます。

⑤贈与税額控除

相続発生前の3年間に被相続人から生前贈与が行われた場合、生前贈与した財産額を相続税計算の際に加算する必要があります。その代わり、既に納税している贈与税を相続税から差し引くことができます。

⑥外国税額控除

海外に資産があり、海外で既に相続税を支払っている場合、既払い分を日本で支払う相続税から差し引くことができます。

まとめ

今回は、相続税を抑えてなるべく0円に抑える方法をご紹介しました。

相続税を0円にするには、相続財産の額を基礎控除以内に収めるようにすると効果的ですし、相続税が発生する場合でも、生前贈与や各種の控除を適用することにより、効果的に節税につなげることができるものです。

今回の記事を参考にして、上手に相続税対策を進めましょう。

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