• アパート経営, 不動産投資
  • 2019/2/20

地主なら活用すべき? 低金利でアパート投資ができるローンとは

スルガ銀行の「かぼちゃの馬車」向けの不正融資に端を発した不動産投資会社と金融機関との書類改ざん問題などの影響で、金融機関の不動産投資への融資姿勢は格段に厳しくなりました。そうした中、不動産投資への融資を行っている公的機関に近い金融機関があることを知っていますか?

それが「住宅金融支援機構」です。住宅金融支援機構では、銀行などから特に締め付けが厳しくなったといわれているアパート投資で、投資用アパートの建築ローンを提供しているのです。一般にはあまり知られていないであろう住宅金融支援機構によるアパート投資への融資。その詳細を解説しましょう。(中村伸一・ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士、マネーデザイン代表取締役)

住宅金融支援機構とは

住宅金融支援機構は、旧住宅金融公庫から組織変更した金融機関です。2007年4月に旧住宅金融公庫の業務を継承し発足しました。

主な業務は、証券化支援です。民間金融機関が安全に長期固定金利の住宅ローンを提供できるように、住宅ローン債権を証券化し「フラット35」の名称で長期固定金利の住宅ローンを金融機関(銀行、モーゲッジバンクなどの住宅ローン専門会社)に提供しています。住宅ローンのフラット35は、主に居住用の戸建て住宅やマンションの購入で利用されることが多いローンです。多くの人が耳にしたことがあると思います。

機構のアパート投資ローンは2種類

その一方で、住宅金融支援機構では、不動産投資のアパート建築でも個人向けに固定金利で融資を行っています。それが「賃貸住宅建築融資」です。これは一般にはあまり知られていないと思われます。

賃貸住宅建築融資は2種類あります。「子育て世代向け省エネ賃貸住宅建設融資」と「まちづくり融資(長期建設資金)」です。それぞれ説明しましょう。

(1)子育て世代向け省エネ賃貸住宅建設融資
子育て世代向け省エネ賃貸住宅建設融資は、子育て世帯に十分な住宅の広さや一定の省エネルギー性能を持つ賃貸住宅を供給する目的でアパートなどを建築する人を対象にした建設資金の融資です。融資条件は以下の内容です。

【融資条件】
敷地面積:165平方メートル以上
建物:賃貸住宅部分の延べ床面積が200平方メートル以上
一戸当たりの専有面積:原則50平方メートル以上
技術基準:次のいずれかに該当する物件
ア 断熱など性能等級4、かつ一次エネルギー消費量等級4以上の住宅
イ 建築物エネルギー消費性能基準

(2)まちづくり融資(長期建設資金)
投資家が不動産の事業会社などの法人を設立し、賃貸事業のために再開発やマンションの建て替え、アパート建築などを行うためのローンです。融資条件は以下です。

【融資条件】
敷地面積:100平方メートル以上
建物:住宅の戸数または住宅部分の延べ面積が、建て替えにより除却される住宅の戸数または、その住宅部分の延べ面積の合計以上あること
一戸当たりの専有面積:原則30平方メートル以上
技術基準:次のいずれかに該当する物件
ア 断熱など性能等級2以上の住宅
イ 外気に接する天井または屋根および外壁、床下などに所定の厚さ(断熱など性能等級2レベル)以上の断熱材を施工すること

なお、これは抜粋・原則のため、場合によっては緩和されるケースもあります。また、住宅金融支援機構のローンには難点があります。それは「民業圧迫」といわれないために、公的使命を果たすという建設目的に融資を絞っていることです。

賃貸住宅建築融資のメリットは5つ

住宅金融支援機構の賃貸住宅建築融資は、一般的な金融機関の不動産投資ローンと比べると、投資家には、以下の5つのメリットがあります。

(1)固定金利
住宅金融支援機構の融資を利用する最大のメリットです。現在の低金利で借り入れが実行できれば、その金利が長期にわたって適用されます。金利は、2019年1月で以下の表の通りです。この表の金利を固定で借りることができます。そのため、アパート賃貸経営での金利上昇リスクの回避が期待できます。

表にある「繰り上げ返済制限」とは、契約締結日から10年間のうちに、債務の全部または一部の額を繰り上げ返済する時に、利息のほかに「繰り上げ返済する金額×5%」を繰り上げ返済違約金として機構に支払うことを条件として、この制度を利用しない場合と比べて低い金利で融資が受けられる制度です。

ただし、繰り上げ返済制限期間の経過後に債務の全部か一部を任意に繰り上げ返済する場合には、繰り上げ返済違約金は不要です。申し込みの受け付け後は、繰り上げ返済制限制度の適用ありを適用なしに変更はできません。また、適用なしから適用ありへの変更もできません。この点は注意してください。

(2)返済期間が最長35年
ローンの返済期間は15年固定タイプと35年固定タイプがあります。35年の場合は、木造軸組み構造、2×4工法であっても準耐火構造であれば適用されます。一般の木造構造の耐用年数22年よりもはるかに長く融資期間を組むことができるのです。そのため、不動産投資での毎月の収支はかなり楽になるでしょう。

(3)65歳未満は単身で申し込める
65歳未満の人は単身で融資を受けることができます。65歳以上の人でも、子供などと連名であれば、ローンを申し込むことができます。

(4)自宅の建築費用を含めて建築可能
自宅や非住宅部分(店舗など)を一緒に建設する場合、条件によっては建物全体に融資を受けることができます。

(5)保証機関の利用が可能
保証料を払うことで、住宅改良開発公社などの保証機関から融資保証を受けることができます。

デメリットは土地所有者のみが利用できること

融資審査は、基本的には物件からの利回りと収益状況だけで判断が行われます。ただし、注意してほしいのは、すでに土地を所有しており、建物を建て替える、子育て用住宅を建築する人だけしか融資を受けられない点です。そのため、土地を一から仕入れて、その上でアパートを建築する場合はローンを利用できないのがデメリットです。一方で、年金の受給者であっても、入居が見込まれる土地を所有している人であれば、審査が通る可能性はあります。

気になったらFPや機構に相談してみよう

あまり知られていない住宅金融支援機構のアパート投資ローン。利用できるのは土地を所有する人と限られますが、該当する場合には金利が低く固定で借りられるのは、大きな魅力です。気になった人は、より詳しい内容をファイナンシャルプランナーや住宅金融支援機構に相談してみてください。

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