• 資金調達
  • 2021/3/23

メリットは? デメリットは? ファクタリングの仕組みをやさしく解説

ファクタリング

売掛債権に保証をつけたり、売掛債権を買い取ってもらったりすることで売掛金回収のリスクヘッジを行うファクタリング。ファクタリングを使えば売掛金を早期に資金化できることから、新たな資金調達方法として注目されています。

今回は、そんなファクタリングの仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。

1.ファクタリングとは何か

ファクタリング(factoring)とは、自身が保有する売掛債権を売掛金回収前にファクタリング会社などへ売却して、資金化する資金調達方法のこと。近年の法整備や手形取引の減少に伴い、ファクタリングが一般化してきました。

日本の商慣習では商品やサービスを納品した後、請求書の発行・請求金額の入金を行うという信用取引が一般的。この時、納品から入金までのタイムラグによって生じるのが売掛債権です。もし入金までの期間において、取引先が倒産してしまうと売掛債権を回収できなくなるリスクがあります。

ファクタリングによって売掛債権を売却することで、こうした貸倒リスクを低減することができるのです。

2.ファクタリングの種類

資金調達の方法として注目されるファクタリングにはいくつかの種類があります。ここでは代表的な7種類の特徴や仕組みをご紹介します。

(1) 保証ファクタリング

売掛先企業が売掛金を支払うことができない場合に、ファクタリング会社が代わりに売掛金を支払うのが保証ファクタリングです。ファクタリング会社が貸倒リスクを肩代わりする対価として、ファクタリング会社へ保証料を支払います。

(2) 買取ファクタリング

ファクタリングの中でも代表的なものとして知られるのが買取ファクタリング。売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで、早期の資金化と貸倒リスクの低減が可能です。ファクタリング会社の買取後に債権回収が困難な状況になったとしても、後から支払いを要求されることは原則ありません。

(3) 国際ファクタリング

輸出入に際しては資金回収に関するトラブルが発生しやすいですが、輸出入国それぞれの事情もあるため、リスクヘッジするには煩雑な手続きが想定されます。こうした場合に有効なのが国際ファクタリングです。国際ファクタリングは、輸出元の日本企業が海外の輸入企業から確実に代金回収を行うために使われます。

ファクタリングの多くは2社間もしくは3社間で行われますが、国際ファクタリングの場合、取引主体となる日本企業・海外企業と日本のファクタリング会社、海外企業が立地する国のファクタリング会社という4社間で行われるのが特徴です。

(4) 将来債権ファクタリング

将来発生する予定の債権(将来債権)をファクタリング会社に買い取ってもらうことにより、債権を前もって資金化するのが将来債権ファクタリングです。

通常の買取ファクタリングの場合、すでに発生している売掛債権しか資金化することができません。これに対し、将来債権ファクタリングではこれから発生する売掛債権も資金化できるため、より柔軟な資金調達が可能になります。2020年4月の民法改正で債権譲渡に関する見直しが行われたことから、今後さらなる普及が見込まれています。

(5) クラウドファクタリング

クラウドファクタリングとは、インターネット上で手続きなどが完了するファクタリングのこと。クラウドファクタリングという名称はOLTA株式会社が商標登録していますが、IT技術の進歩や非接触サービスに対するニーズの増加から、今後さらに同様のサービスが広まっていくと考えられます。

(6) リバースファクタリング

リバースファクタリングは買掛金を有する発注企業がファクタリング会社に依頼し、代わりに支払ってもらうことで、買掛金の支払いを実質的に先延ばしするサービスです。売掛債権を有する受注企業が利用するファクタリングと異なり、発注企業が依頼するサービスであることから、審査が早いのが特徴。

リバースファクタリングは、外注元企業と外注先の下請け企業の間で使われることがあります。外注元企業の支払い期間に余裕が生まれるとともに、下請け企業側にとっては売掛金回収までの期間が短縮されるため、外注元・下請け双方にメリットがあるのです。

(7) 給料ファクタリング

ファクタリングの考え方を個人向けに当てはめたものが給料ファクタリング。勤務先から受け取る予定の給料をファクタリング会社に売却することで、給料日前に資金化を行うという仕組みです。個人の新たな資金調達方法として、ここ数年多くの給料ファクタリングサービスが見られるようになりました。

しかし、金融庁は給料(給与)ファクタリングに関して貸金業に該当するという見解を示しています。給与は売掛債権ではないため、厳密にはファクタリングの対象ではないと言えるでしょう。貸金業未登録業者が給料ファクタリングと称してサービスを提供することは認められていないため、利用者側も注意が必要です。

3.ファクタリングと銀行融資の違い

資金調達方法と聞いて、多くの人が銀行融資を真っ先に思い浮かべるのではないでしょうか。続いては、ファクタリングと銀行融資の違いについて見ていきます。

まず、資金調達方法は次の2種類に大別することができます。

デット・ファイナンス(debt finance)
他者からお金を借り入れることによって資金調達する方法。借りたお金は返済の義務があるため、貸借対照表において資産とともに負債も増えることになる。

エクイティ・ファイナンス(equity finance)
新株発行や権利譲渡などによって資金調達する方法。調達した資金は返済の必要がないため、貸借対照表において純粋な資産増となる。

「買取」であるファクタリングはエクイティ・ファイナンス、「借入」である銀行融資はデット・ファイナンスに分類できます。つまり、銀行融資は負債となるのに対し、ファクタリングは純粋な資産増になるという違いがあるのです。

4.ファクタリングの3つのメリット

ファクタリングを使った資金調達には、主に3つのメリットがあります。

(1) 期日前に現金化できる

ファクタリングを使う最大のメリットが、売掛債権の期日前に現金化することができる点。足元で支払いが重なり資金繰りが厳しい時や、小中規模の投資を予定していて少しでも手元資金を増やしておきたい時などに有効な方法です。加えて、ファクタリングはスピーディーな資金調達が可能。ファクタリング会社との間で行う2社間ファクタリングであれば、早ければ即日で現金化することができる場合も。

ファクタリングでは期日前に売掛債権を売却するため、取引先の資金繰り悪化や倒産による貸倒リスクはファクタリング会社が負担することになります。売掛金を早期に回収できるだけでなく、貸倒リスクをヘッジできる点も大きなメリットと言えるでしょう。

(2) 審査は柔軟

銀行融資を受ける場合、融資先企業の経営状況や信頼性が審査されます。一方、債権譲渡であるファクタリングの審査では、売掛金を支払う取引先企業の支払い実績や信頼性が重視され、比較的審査が柔軟である点もメリット。

ファクタリングは、取引先企業の信頼度さえあれば、中小企業や設立から年月の経っていない企業でも利用しやすい仕組みと言えます。実際、銀行融資を受けられなかった企業が、それに代わる資金調達方法としてファクタリングを選択する例も多く見られます。

(3) 信用を毀損しない

3つ目のメリットは、ファクタリングでは貸借対照表における負債が増えないため、資金調達しても企業の信用を毀損しないという点

貸借対照表の提出を求められる場面では、負債額の大きさや負債率が信用度の判断基準の1つとなります。銀行融資で資金調達すると負債額が増えるため、過度な借入は企業の信用度を下げることに繋がりかねません。一方、ファクタリングによる資金調達では資産額が増えることになるので、自己資本比率を高めることができます。結果としてバランスシートのスリム化が図られ、むしろ企業の信用度をアップできる可能性もあるのです。

5.ファクタリングの3つのデメリット

ここまでファクタリングのメリットをご紹介してきましたが、当然ながらデメリットもあります。

(1) 手数料が高い

ファクタリングは、貸倒リスクをファクタリング会社が肩代わりする仕組み。ファクタリング会社がリスクを負う分、手数料設定が高いというデメリットがあります。契約するファクタリング会社、契約内容によって異なるものの、3~20%程度の手数料がかかるのが一般的。年間数%の金利で借り入れられる銀行融資と比べて割高です。

手数料の設定はファクタリング会社の負うリスクの大きさに左右されるため、売掛金の回収可能性が高いほど手数料は安くなる傾向にあります。

(2) 売掛先企業の信用によっては調達できないこともある

ファクタリングのメリットとして、売掛先企業の取引実績や信頼性が重視されるので審査が柔軟であることを挙げました。裏を返せば、売掛先企業の経営状況によってはファクタリングによる資金調達ができない可能性もあるのです。

売掛先企業の信頼度が低い時ほど、リスクヘッジのためにファクタリングを利用したくなるところですが、ファクタリング会社もビジネスである以上、回収見込みの低い売掛債権は買い取れません。ファクタリングによる資金調達を予定しているならば、取引先企業の経営状況や信頼度もウォッチしておくといいでしょう。

(3) 契約によっては資金繰り悪化を懸念される

先ほど少し触れましたが、ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。

2社間ファクタリング
ファクタリング利用企業とファクタリング会社の2社で取引するファクタリング。ファクタリング会社が利用企業から売掛債権を買い取り、売掛先企業から利用企業へ支払いが行われたら、利用企業よりファクタリング会社へ代金を支払うことで取引が成立する。

3社間ファクタリング
ファクタリング利用企業、ファクタリング会社、売掛先企業の3社で取引するファクタリング。ファクタリング会社が利用企業から売掛債権を買い取り、支払い期日までに売掛先企業からファクタリング会社へ直接代金を支払うことで取引が成立する。

3社間ファクタリングの場合、売掛債権の売却を売掛先企業に合意してもらわなければなりません。売掛先企業から「売掛債権を売却しなければならないほど、資金繰りが悪化しているのではないか」と疑われ、それ以降の取引に支障をきたす可能性がある点はデメリットと言えます

6.おすすめのファクタリング会社

ファクタリングの仕組みについて解説してきましたが、どのファクタリング会社を選べばいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。最後にファクタリングによる資金調達を検討している人に向け、おすすめのファクタリング会社6社をご紹介します。

(1) ピーエムジー株式会社

2015年創業という若い企業ながら、企業イメージ調査で3冠を達成するなど高い評価を受けているピーエムジー株式会社。

2社間ファクタリングでは最短翌日、3社間ファクタリングでも請求書送付から最短2日で資金化が可能です。業界最高水準の買収率の高さを特徴としており、2億円までの比較的規模の大きな資金調達にも対応しています。コンサルティング事業も展開しているので、資金調達と合わせて経営改善に関する相談ができるのもポイントです。

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(2) MSFJ株式会社

MSFJ株式会社の特徴は、個人事業主専門ファクタリングサービスを提供している点。売掛債権10~500万円の範囲で、即日資金化が可能です。来店による対面契約が不要、審査は当日中に完了するなど、忙しい個人事業主でも気軽に利用できるのが嬉しいところ。手数料設定も比較的安く抑えられています。

オンラインで完結する「請求書先払い」という個人事業主向けファクタリングサービスもあり、10~1000万円の資金調達が可能。審査通過率は9割に達し、銀行融資を受けにくい個人事業主にとっては使い勝手のいい資金調達方法と言えるでしょう。

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(3) 日本中小企業金融サポート機構

日本中小企業金融サポート機構は、ファクタリング会社としては珍しく非営利で事業展開している一般社団法人。中小企業の資金調達・資金繰りのサポートを専門としています。非営利のため、他社に比べて手数料が割安なのが魅力。3社間ファクタリングであれば、1~9%という業界最低水準の手数料で資金調達が可能です。

また、日本中小企業金融サポート機構では「郵送ファクタリング」を実施しており、書類をポストインするだけで簡単に手続きできます。

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(4) ジャパンマネジメント

2016年設立の比較的若い企業ですが、高いリピート率を誇るファクタリング会社がジャパンマネジメントです。訪問買取を基本としつつ、東京・福岡のオフィスから出張訪問も行なっており全国対応となっています。

最短翌日の資金調達が可能で、95%以上の高い制約実績を誇るジャパンマネジメント。調達可能金額は30~5000万円と、業界内でも高水準の調達額を誇ります。電話申込は土曜日でも対応しているため、急に資金調達が必要になった場合でも安心です。

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(5) 株式会社三共サービス

2001年設立、ファクタリング業界では老舗の株式会社三共サービス。最大の特徴が元銀行員など金融業界のプロがスタッフとして在籍しており、ファクタリングとともに経営コンサルティングを受けることができる点です。三共サービスでファクタリングおよびコンサルティングを受けた企業のうち、実に92.4%が資金繰り改善に成功しています。

手数料は業界最低水準で、2社間ファクタリングでも5~10%。最短翌日には最大1億円の資金調達が可能です。

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(6) えんナビ

最短1日で30~5000万円の資金調達が可能なファクタリング会社、えんナビ。手数料は業界最低水準の5%に抑えられています。

多くのファクタリング会社が平日のみ対応となっている中、えんナビは24時間365日対応である点が特徴です。審査は平日のみ対応ですが、事前相談や書類の準備は土日でも可能。忙しいビジネスパーソンでも、スピーディーに資金調達することができます。

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まとめ

今回は、新たな資金調達方法として注目されるファクタリングの仕組みやメリット・デメリットを解説してきました。

ファクタリングは銀行融資に比べ審査が柔軟で、迅速に資金調達ができます。一定の売掛債権を有している、売掛先の信用度があるといった条件さえ合えば、有力な資金調達方法になり得るのです。資金調達に頭を悩ませているなら、ファクタリングを有効に活用してはいかがでしょうか。