初心者向け外国株投資入門第六回ということで、今回はインドネシアに焦点をあてて解説していきます。
インドネシアは、金融危機時も経済成長率がマイナスになっておらず、安定的な成長を遂げている数少ない国の一つです。そんなインドネシアの魅力を探りながら、株式投資はどのように行えば良いのか、解説していきましょう。
・インドネシアの経済成長率は5%~6%前後
2018年におけるインドネシアの実質経済成長率は5.2%。近年はおおむね年率5~6%程度の成長を遂げており、安定成長を遂げている点で評価できます。
また、人口は2017年中央統計局推計において、2億6,189万人。世界で4番目の人口を誇る人口大国でもあります。
インドネシア経済の良い点は人口が多く消費が経済の牽引役となっており、内需主導型のため海外の影響を受けにくいのが強みです。そうした点もあり、金融危機時もマイナス成長に陥らず、安定的な拡大が継続できているのです。
他にも資源大国の側面もあり、天然資源が豊富にある点も経済成長を行う上でメリットがある点といえるでしょう。
・インドネシアの上場企業にはどんな企業がある?
インドネシアの上場企業といえば、国営企業の他、インドネシア華僑の経営による企業が多くあります。
また時価総額の大きい企業では金融業と製造業が多いのが特徴となっていて、銀行業でいえばバンク・セントラル・アジア、バンク・ラヤット・インドネシア、バンク・ネガラ・インドネシアなどがあります。
バンク・セントラル・アジアは、インドネシア最大の民間銀行です。バンク・ラヤット・インドネシアは、インドネシア内で最も歴史のある銀行であり、国内のイスラム金融ではシェアのほとんどを占める状況です。
バンク・ネガラ・インドネシアは、インドネシア政府設立による最初の銀行で、東京支店もあります。
この他にも通信業では、テルコム・インドネシア、生活消費財であればユニリーバ・インドネシアなどが有名です。
・インドネシア株はどこで買える?
インドネシア株はどこで買えば良いのでしょうか。以前と異なり日本の証券会社も売買ができるようになってきています。
SBI証券や楽天証券といったネット証券はもちろんのこと、アイザワ証券、岡三証券といった証券会社でも購入可能です。
いずれにしても、売買手数料の他に、為替手数料がかかりますので、為替の動向も確認していく必要があります。
手数料がある程度かかりますので、短期というよりも中長期での運用を検討されるとよいでしょう。
・世界第16位のGDPを誇るインドネシア
インドネシアは着実に経済大国の道を歩み始めています。
IMFによれば、2018年世界の名目GDP国際比較統計・ランキングにおいて、インドネシアは世界第16位の経済大国となっています。
また、PwCのレポートによれば、2050年には世界第4位の経済大国に躍進する可能性を示しています(日本は2050年において、世界第7位と予想されています)。
こうした将来見通しを考慮すると、インドネシアへの投資は魅力があり、今のうちに今後伸びそうな企業を開拓しておくと、大きく化ける可能性もあるでしょう。
・人口ボーナス期に突入
インドネシアでは、若年層が多くの割合を占める人口ボーナス期に突入しており、2020年~2030年頃にピークを迎えます。
つまり、これからが最も人口面で期待ができると言えるのです。
仮にインドネシアの株式を購入するのであれば、消費銘柄か金融、インフラ系の企業が良いでしょう。今後伸びしろが期待できるためです。
以上、インドネシアの経済状況と、有名な企業の紹介、実際にどこで買えばよいかについて解説してきました。
インドネシア株式に興味がある方はぜひ参考にしてください。