外国株式と一言で言っても、数多くあり、国によって慣習なども異なることから、知ることはたくさんあります。
また、時差もあるため、必ずしも皆さんが普段起きている時間帯に売買ができるとは限りません。
そこで、皆さんが安心して外国株式を購入できるようにするために、この連載で一つ一つ説明していきます。まずは外国株式を購入すべき理由から説明していきましょう。(伊藤亮太・ファイナンシャルプランナー)
・日本は世界全体の7.2%ほどの規模にしかない
株式というと、どうしても日本株に目が行きがちなのではないでしょうか。
昨今のアベノミクスの影響もあり、日経平均株価は高止まりしていますが、これもいつまで続くかわかりません。
今後も期待できるならば、日本株に集中投資することもよいと思いますが、人口減少、少子高齢化といった側面からは中長期的な課題もたくさんあります。
そこで、世界に目を向けることも検討していくべきでしょう。
世界を見れば、日本とは全く異なる環境にある国も数多くありますし、世界全体で見れば着実に経済成長を遂げています。
そのため中長期的に見ても期待ができる国は数多くあるのです。
・世界の株式時価総額で考えよう
物差しとしての1つとして、世界の株式時価総額(MSCI浮動株基準)で考えて行くことが大切になってきます。
時価総額を見ることで、その国の株式価値を把握できるといっても過言ではありません。つまり、その国の経済力がどの程度かを見る目安とも言えるのです。
この指標で考えたとき、2019年3月末の世界全体における日本の時価総額の比率は7.2%です。
7%も1ヵ国が保有する事はすごいことともいえますが、この比率は長期的に見ると低下してきているのも事実で、新興国の台頭等により世界における日本の存在感は少しずつ低下している傾向にある事を知っておきましょう。
・7.2%の中で投資するよりも世界全体を考えるべき
日本の存在感が低下すれば、果たして日本の企業だけに株式投資することが望ましいと言えるかは難しいため、今後は世界への投資へと視野を広げていくのが自然といえるのではないでしょうか。
7.2%の中で投資を考えるのではなく、100%の中で投資を考え、世界の経済成長の恩恵を受けていく事が大事です。
中長期的に見て、世界経済は年率3~4%前後の成長を遂げていて、今の日本では考えられないような成長率ではないでしょうか。
これからも成長を遂げれば株価も上昇することは当然の論理です。
もちろん日本の企業の中にも数多く優秀な企業はありますのでそうした企業も選定しつつ、他国へと視野を広げてみると良いかも知れません。
・ETFなどで投資してみよう
それでは世界全体へまるごと投資できるものには何があるのでしょう。
世界全体まるごと投資には、ETF(上場投資信託)や投資信託で投資が可能です。
例えば、eMAXIS全世界株式インデックスは先進国を中心に世界に投資します。ただし日本は除かれていますので、これに併せて日経平均株価連動やTOPIX連動のETFなどに投資すると世界まるごと投資が実現します。
世界の成長の果実を受け取るためにも、是非世界まるごと投資を検討してみてはいかがでしょうか?次回は、世界の中でどのような国が期待されているのか、企業でいえばどこが成長余力が高そうかなど、複数の視点から外国株に関連する話題を提供していきましょう。
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