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  • 2019/6/26

米国ジャーナリストが見る最新アメリカ不動産【vol.4】教育(1)学校の成績が価格に直結

アメリカの不動産投資においても大切な考慮点として挙げられるのが立地です。

観光地であれば眺めの良い物件、商業地であれば人の行き来が多い場所、住宅地であればショッピングモールから遠くなく、治安も良くて洪水や山火事の心配が少ない土地の家が好まれます。

そのような物件は価格も上昇しやすく、優良な投資先と言えます。

アメリカでは不動産投資の心得が「一にも立地、二にも立地、三にも立地(Location, location, location)」と言われる所以(ゆえん)ですが、日本ではあまり知られていない、アメリカにおける住宅物件選びで絶対に忘れてはならない重要な条件である「学区」を見ていきましょう。(岩田太郎・在米ジャーナリスト)

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・学力テストで優秀な高校がある学区は価値が上昇

住宅を購入した地区が、標準学力テストで良好な平均成績を誇る高校のある学区内であれば、「良い高校=良い大学に子弟を入学させる資力がある人々が多く住む地域=安全で環境のよい場所」との連想が働きます。

それは、投資した物件の価値が将来にわたって順調に上昇する可能性が極めて高いからです。

・住宅価格を決める標準テストの平均成績

テクノロジー大手のアマゾンやマイクロソフトが本社を構える米北西部ワシントン州のシアトル近郊では、優良学区に裕福な中国人投資家が殺到し、プレミア価格を現金で支払ってでも住宅を入手しようとしていることが話題となっています。

特にワシントン湖の東側の高級住宅地ではこれらの投資家の多くが内見もせずに、中国に居ながらにして購入を決めるといいます。彼らが決め手にするのは、地元高校の標準学力テストの平均成績です。

米『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙によると、学校全体の学力パフォーマンスと住宅価格には高い相関関係が見られるとのことです。

米『ニューヨーク・タイムズ』紙も、「都市近郊部において標準テスト成績が5%伸びれば、その学区の住宅価格は2.5%上昇する」とのエコノミストの研究を紹介しています。

有力シンクタンクのブルッキングス研究所の100の大都市部における調査では、低成績の学区と高成績の学区の平均住宅価格には20万5000ドルもの差が表れています。

また、物件のマーケットプレイスである不動産ポータルのRealtor.com(リアルター・ドットコム)によると、全米トップクラスの学区にある住宅物件の価格は、全国平均の中間住宅価格と比較して49%高かったそうです。

このように、アメリカではテスト成績が元来の教育目的を超えて、不動産価格の指標になっているのです。

・優良学区物件は投資目標の「高く売れる」に合致

不動産投資で重要なことは、購入した物件の価値が売却時に上昇しており、購入額との差益が大きくなることです。その意味で、アメリカの「優良学区物件」は投資目標に合致しやすいと言えましょう。

さらに見逃してはならないのが、「優良学区物件」はポータルにおける閲覧が通常物件よりも25%多く、平均でより8日早く売れるという事実です。

つまり、そうした住宅は投資先としての流動性が高く、利益の回収もより早く行えるのです。

・居住だけでなくレンタル物件としても有利

投資家自身が居住するのではなく、レンタル物件として貸し出す場合でも、良い学区の物件は有利になります。子弟を優良な学校に通わせるため、住宅を購入できなくても、プレミア家賃を支払ってパフォーマンスの優れた学区にある賃貸住宅を借りようとする親御さんたちが多いからです。

アメリカでそのような物件を探すには、必ずエージェントに学区の平均成績や過去の住宅価格上昇率をたずねましょう。きっと親身になっていろいろ役に立つ情報を教えてくれるはずです。

このように利点が多い「優良学区物件」ですが、どのようにすれば見つけられるのでしょうか。

次回は、「州内における標準テストのパフォーマンスや卒業生の進学先などなどに基づく総合評価の調べ方」と題して、住宅を買いたい地域にある高校の、州内における標準テストのパフォーマンスや卒業生の進学先などの調べ方、それらの住宅価格との関連の解釈の方法を見ていきましょう。

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