「安全性を確保しながら、できるだけ大きく増やしたい」・・・
これは、投資信託を始めるすべての方に共通する願いだと思います。運用をプロに任せるのですから、自分が運用するよりも高い利回りを稼ぎ出して欲しいと願うのは当然のことです。
そこで気になるのが、「アクティブ運用」というキーワードです。
投資信託で高い利回りを稼ぐためにはアクティブ運用が有効であると見聞きした方も多いと思いますので、
「アクティブ運用ってどんな運用?」
と気になっているという方も多いのではないでしょうか。
後述しますが、アクティブ運用は高利回りを目指す運用方法です。
今回は、
- アクティブ運用のメリット
- アクティブ運用のデメリット・リスク
- 最後には編集部オススメのアクティブ型投資信託のご紹介
という内容をお届けしていきます。
1、アクティブ運用が気になりますか?
アクティブ運用が気になる方に知っておいていただきたい、アクティブ運用のメリットと投資を始める方法についての概要です。
(1)アクティブ運用最大のメリットは高い利回り
アクティブ運用が持つ最大のメリットは、最初から高利回りを狙って運用されていることです。その思惑通りになれば高い利回りが実現し、投資家の資産を大きく増やすことができます。
この記事でもご紹介しているアクティブ運用型の投資信託「岡三-中小型成長株オープン」の利回りを見ると、1年で30%超え、3年でも19%超えという驚異的な利回りが実現しています。
これだけの利回りが実現しているというのは、この投資信託がアクティブ運用型であり、その運用が成功しているからです。
(2)市場全体が下げていてもリスクを受けない場合がある
詳しくは後述しますが、株式運用型の投資信託は平均株価などの指標と連動することを目指すパッシブ運用と、その平均値を上回ることを目指すアクティブ運用に分けられます。
パッシブ運用は相場全体の値動きと連動するため、株価全体が下がっている時は投資信託の基準価額も下がります。
しかしアクティブ運用であれば市場全体ではなく高い利回りを稼ぎ出すことを目的に銘柄を絞って運用しているため、市場全体が下げているような時でもその中で上げている銘柄だけで運用されている投資信託であれば、「一人勝ち」の可能性もあります。
(3)アクティブ運用を実際に行うには投資信託で
高利回りで一人勝ちもあり得るアクティブ運用を始めたいと思った場合、その具体的な方法は投資信託となります。投資信託の中にあるアクティブ運用型の銘柄を選び、それを購入することでアクティブ運用を今すぐ始めることができます。
しかし、その前にちょっと待ってください。アクティブ運用を始めるにあたって必要な知識やメリット、デメリット、稼げる投資信託の見極め方などを順に解説していきますので、まずはその知識をしっかりと自分のものにしていきましょう。
2、アクティブ運用を理解しよう
まずは、アクティブ運用について基本を解説します。特にメリットだけでなくデメリットについてもしっかり理解しておいてください。
(1)アクティブ運用とは、どんな運用?
冒頭でも少し解説しましたが、アクティブ運用とは平均的な運用よりも高い利回りを目指す運用のことです。アクティブ(行動的)という言葉の通り、攻めの投資信託と言っても良いでしょう。
(2)アクティブ運用とパッシブ運用の違い
アクティブ運用の反対語は、パッシブ運用です。平均株価や株価指数といったベンチマークを上回ることを目的としているアクティブ運用に対して、ベンチマークと連動することを目的としているのがパッシブ運用です。
パッシブ運用型の投資信託はインデックス型とも呼ばれ、日経平均株価やTOPIX、そのほか海外の株価指数などに連動するように運用されています。インデックス型については「インデックス投資を10分で理解して10年後に資産を倍にする全手順https://fudousan-kyokasho.com/investment-index-10833」に詳しい解説があります。
さらに、インデックス型投資信託の中には証券取引所に上場されているものがあり、ETFと呼ばれています。ETFについては「上場投資信託(ETF)に投資すべき3つの魅力とオススメ投資術3選https://fudousan-kyokasho.com/etf-three-recommendation-16057」に詳しい解説があります。どちらも具体的な投資方法まで解説していますので、興味がある方はぜひお読みください。
(3)アクティブ運用のメリット
記事の冒頭でも述べたように、アクティブ運用のメリットは「高利回りが期待できること」と、「市場全体のリスクを直接受けない」という2点です。
先ほどパッシブ型運用の代表格としてインデックス型投資信託について触れましたが、インデックス型だと市場全体が下落している時に連動して下落するので、影響をもろに受けてしまいます。
(4)アクティブ運用のデメリット
メリットがある一方で、アクティブ運用にはデメリットもあります。大きく2つのデメリットがあります。
1つ目は、手数料の高さです。パッシブ運用であれば比較的簡単に運用できるのですが、そのベンチマークを上回る運用をしようと思うとその分手間がかかります。手間がかかるということはファンドマネージャーの報酬も高くなるため、それが手数料に転嫁されます。
もう1つのデメリットは少々本末転倒なところがあるのですが、運用成績の不安定さ、つまりリスクが大きいということです。実はアクティブ運用型の投資信託であっても大半はベンチマークを上回る成績を上げられておらず、パッシブ型の投資信託に負けているものも少なくありません。
これにはファンドマネージャーの能力が低いというだけでなく、毎月分配型になっているために運用に制約が生じていることなど、さまざまな理由があります。
(5)結局のところ、アクティブ運用ファンドはアリなのか
メリットとデメリットの両方を知った上で、おそらく多くの方は「結局のところ、アクティブ運用ってアリなの?」とお感じだと思います。
銘柄選びをきちんとするという条件はつきますが、実際に高い利回りをマークしているアクティブ型投資信託はあるので、それに投資をするのであれば十分アリだと思います。
ただし、今は投資成績が良くても将来がどうなるかは分かりません。定期的に運用成績をチェックすることや、ポートフォリオ(投資対象の組み合わせ)を調整しながら投資をすることは重要です。
3、稼げるアクティブ運用ファンド見極め方
前項で、銘柄選びさえ間違えなければアクティブ運用は十分アリだと述べました。では、稼げる銘柄を見極めるにはどうすれば良いのでしょうか。その方法を4つのポイントで解説します。
(1)実は成功しているアクティブ運用ファンドは少ない?
これは海外の株式に投資をする某アクティブ運用型投資信託の運用成績です。ご覧のように惨憺たる結果です。
実はこのように運用成績がマイナスになっているアクティブ型投資信託はたくさんあり、高利回りを稼ぎ出している銘柄のほうが圧倒的に少ないのが実情です。
アクティブ運用に懐疑的な人の多くは、この運用成績の悪さを嫌うようです。
(2)コストパフォーマンスを重視しよう
投資はコストパフォーマンスが勝負です。同じ10万円を稼ぎ出すのに1万円しか要らないのと、10万円を使うのとでは利回りがまるで違います。運用成績の良いアクティブ運用型投資信託は総じて基準価額が高めですが、その中でも基準価額が安いもの、安くなっているものが狙い目です。
次章では編集部オススメのアクティブ運用型投資信託を5本ご紹介しますが、これらは比較的投資しやすく、運用成績も良好なので初心者の方も安心してアクティブ運用を始められると思います。
(3)基本は株式運用型
投資信託には株だけでなく土地や債券に投資するものなど、投資対象による分類があります。その中でも株式運用型が最も数も多く主流なのですが、アクティブ運用となるとその傾向はより強くなります。
アクティブ運用で高い成績を上げている銘柄は株式運用型に集中しているので、銘柄を選ぶ際には株式運用型に絞ってしまっても良いと思います。
(4)短期間ではなく長期の運用成績で判断する
投資信託は短期売買を繰り返して利益を上げるというより、中長期的に保有してじっくりと資産を増やすことに適した投資商品です。ランキングなどを見ると短期的な運用成績で100%を超えるような超高利回りの投資信託を見かけることもありますが、それは直近の成績です。
少なくとも3年以上、そして設定来の運用成績を見て中長期的にしっかりと利益を上げているかどうかで見極めてください。
こちらは設定来でほぼ100%の運用成績なので、ほぼ倍になっている優良銘柄です。
4、編集部オススメのアクティブ運用ファンド5選
(1)岡三-中小型成長株オープン
小型の成長株を中心に投資をするアクティブ運用型の投資信託です。新興市場にも投資の幅を広げているので、今後も大きな成長株を組み込んでく可能性があります。
(2)One-MHAM新興成長株オープン
店頭銘柄も含む、成長力に期待の持てる銘柄に集中投資をするアクティブ運用型投資信託です。特に店頭銘柄の中のベンチャー企業には大きく飛躍する可能性を秘めた銘柄があるので、この投資信託自体が大化けする期待もあります。
(3)東京海上-東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン
経営者が大株主という、いわゆるオーナー企業に集中投資をする投資信託です。オーナー企業であるがゆえの決断力やリーダーシップに期待するというユニークな銘柄で、良好な運用成績が続いています。
(4)レオス-ひふみプラス
常に人気ランキングの上位に登場し、運用成績も良好な超有名投資信託です。国内だけでなく海外の株式も投資対象に含んでおり、国内と海外の良いところをうまくミックスしたアクティブ運用が可能になります。
(5)SBI-中小型成長株ファンド–ネクストジャパン–(年2回決算型)
割安株の中から革新的な技術やアイディアを持つ企業を厳選し、運用している投資信託です。ある意味では、アクティブ運用という言葉が最も当てはまる銘柄だと言えます。設定来の運用成績は80%を超えているので、かなりの好成績です。
まとめ
うまく銘柄を選べば、かなりの高利回りを得ることができる、アクティブ運用。その魅力と具体的なオススメ銘柄などを解説してきましたが、いかがでしたか?もちろんここでご紹介したからといって好成績が未来永劫続くかどうかは分かりませんので、投資判断はご自身で行ってください。
銘柄選びさえ間違わなければ、アクティブ運用はかなり有望なものであることをお伝えできれば幸いです。ぜひこの記事を参考に、アクティブ運用も検討してみてください。