東京オリンピックまであと4年!不動産価格はどうなる?

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2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定して、56年ぶりとなる日本でのオリンピック開催に日本中が歓喜に湧きました。

2014年の後半から少しずつ上昇していた日本の不動産の価格は、オリンピック開催決定により、東京を中心にさらに上昇しました。オリンピック・パラリンピックの選手村や競技会場が集中する東京湾岸エリアがかなり高騰したというニュースを見た方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このように不動産価格が上昇しているのは、オリンピック開催等により、日本人のみならず台湾や中国などの海外投資家が日本の不動産に注目しているからです。このように価格が上昇している不動産ですが、今後も買い時なのでしょうか?

今回は、東京オリンピック・パラリンピックの開催にて不動産にどのような影響があるかについて書いていきます。ご参考になれば幸いです。

※この記事は2014年8月29日に公開したものを2016年6月29日に加筆修正しました。

 

新築一棟投資法

 

目次

1、ここ20年くらいの不動産価格の状況は?

2、東京オリンピック・パラリンピック開催決定後から現在までの不動産の動向

3、引き続き不動産価格が上昇すると予想される注目のエリアは? 

4、今後さらに不動産価格は上がるか?

5、選手村の建設でオリンピック後空き家が増える?

1、ここ20年くらいの不動産価格の状況は?

まずは、今の不動産市場の状況を把握しておきましょう。

(1)全国の地価公示価格

全国の地価公示価格をみてみましょう。
2015年の坪単価は「495,736円/坪」となっており、前年比「+2.99%」と上昇しています。

その中でも高い上昇率を見せているのは、

・   東京都:5.13%

・   宮城県:4.02%

・   名古屋県:3.35%

となっています。

 スクリーンショット 2016-06-28 11.40.35
出典:土地DATA

 (2)東京都の地価公示価格

続いて、東京の地価をみてみましょう。
東京都の2015年の坪単価は「2,782,095円/坪」となっており、前年比「+5.13%」と上昇しています。

その中でも高い上昇率を見せているのは

・   千代田区:11.24%

・   中央区:10.16%

の2区となっています。

スクリーンショット 2016-06-28 12.34.32
出典:土地DATA

(3)中古マンションの価格推移

上記グラフにて地価が上昇しているのが分かりました。では、中古マンションの価格はどうでしょう。実は湾岸エリアだけではなく、都内全域で値上がりを見せています。

5月の成約価格では「55.86万円/㎡」となっており、前年と比較して「17.8%」も上昇し、2014年9月から21ヶ月連続で上昇しているのです。

 スクリーンショット 2016-06-28 13.01.47
出典:東日本不動産流通機構

2、東京オリンピック・パラリンピック開催決定後から現在までの不動産の動向

東京オリンピック・パラリンピック開催によって、不動産市場では主に以下の動きを見せています。

  • (1)マンション価格が上昇している
  • (2)人件費の高騰
  • (3)テナントも注目している

 では、詳しくみてみましょう。

(1)マンション価格が上昇している

東京オリンピック・パラリンピックの影響で、最も注目されたのは湾岸エリアのマンションです。

もちろんオリンピックの影響もありますが、都内のマンション相場が値上がりしたのはそれだけではないようです。

  •  昨年の相続税増税改定により、富裕層が節税目的に不動産を購入した
  •  日銀の金融緩和により、サラリーマンなど不動産投資をする個人投資家が増えた
  •  円安により海外資産家の日本への投資熱が高まり、高額物件が買われた

など、様々な要因が重なった結果とも言えます。

(2)人件費の高騰

東京オリンピック・パラリンピック開催に伴って、選手村やインフラの建設が急ピッチに進んでいる中、人手不足が懸念されています。
人手が足りないと、人件費が高騰します。人件費が高騰すればもちろんマンション価格も上がります。
従って、不動産価格が上昇している理由には、人件費の高騰問題も存在していると言えるでしょう。

(3)テナント用物件も注目されている

東京オリンピック・パラリンピックの開催で東京に国内国外から多くの方が集まるので、それだけ飲食店や小売店も売上を伸ばす事が予想されます。

そのため注目されているのはテナント用地の問題です。

湾岸エリアではマンションが多く、こういったテナント用地が少なくなっています。その結果、テナント用物件も注目を集めており、高騰しているのです。

3、引き続き不動産価格が上昇すると予想される注目のエリアは?

東京オリンピック・パラリンピック開催決定後、選手村や競技場が多く建設される湾岸エリアがかなり注目を集めていますが、実は湾岸エリア以外にも注目エリアがあります。具体的には以下の地域が注目されています。

  • (1)湾岸エリア
  • (2)墨田区押上や錦糸町駅周辺エリア
  • (3)田町駅と品川駅の中間付近のエリア

では、それぞれについてみてみましょう。

(1)湾岸エリア

湾岸エリアにおける大型新築マンションのプロジェクトが数多く進んでおり、何と言っても選手村の設置が決まっている晴海や勝どき、テニスやバレーボールの会場となる予定の有明、競泳や飛込、シンクロナイズドスイミングなどの水泳競技の会場となる辰巳地区が圧倒的に注目されています。

今後も地価の上昇が期待できるでしょう。

(2)墨田区押上や錦糸町駅周辺エリア

東京スカイツリーに近い墨田区の押上や錦糸町エリアは、都心へのアクセスが非常にいいことと、価格も他の都心エリアと比較して相対的に低いことから人気を集めています。
また、押上は、成田方面から東京駅を通過し、泉岳寺、羽田空港を結ぶ新線計画の通行ルートにもなっていますので、今後さらに人気を集めること期待できるでしょう。

(3)田町駅と品川駅の中間付近のエリア

JR山手線の新駅が計画されている田町駅と品川駅の中間エリアも、人気を集めています。

東京オリンピック・パラリンピック開催後の話になりますが、2027年に品川と名古屋間でリニア新幹線が開通する予定があるので、品川駅周辺の開発が進み、街並みも大きく変わります。今後もっと注目されるエリアになるでしょう。

4、今後さらに不動産価格は上がるか?

今後、さらに不動産価格は上昇するのでしょうか?

  • (1)過去のオリンピックを踏まえたオリンピック前の不動産の価格の推移
  • (2)日本不動産に注目する海外の投資家の増加
  • (3)相続税対策として不動産を購入する人がさらに増える可能性がある

という事実に着目して今後の不動産価格を予想してみましょう。

(1)過去のオリンピックを踏まえたオリンピック前の不動産の価格の推移

① 日本の場合

前回の東京オリンピックの開催は1964年10月でした。開催決定1959年5月前後からの地価の動きを見ると、「東京区部は1961年の半年間の変動率が50%と6大都市平均(30%)より高い」という結果でした。

しかし、前回東京オリンピックの直前期の地価上昇は、池田内閣の所得倍増計画の発表時期に一致したことも大きな影響を与えました。地価上昇にはオリンピックの開催も寄与したことは間違いありませんが、前回の東京オリンピックの場合、何より全国的な経済状況が大きな要因だったと言えるでしょう。
  
一方、札幌冬季オリンピックでは、開催前では地価の上昇率が全国平均を下回っていました。しかし面白いことに、オリンピックが開催した後に地価の上昇ペースが加速したのです。要因としては、オリンピック開催に伴う都市基盤の整備と機能の強化が地価高騰に繋がったようです。

② 海外の場合

海外で有名なのはやはり北京オリンピックです。不動産の価格が上昇し、中には家賃が8倍になった賃貸物件もあったそうです。あまりにも家賃が高騰したことで、その物件に住み続けることができず、出て行くしかない賃借人もいたそうです。
  
北京だけではなく、ロンドンオリンピックでも同様に賃貸バブルがおこりました。

(2)日本不動産に注目する海外の投資家の増加

東京は、人口、経済規模ともに世界最大の都市として海外投資家から注目されています。

下記不動産投資の利回りを表すグラフをご覧に頂ければ分かりますが、日本の不動産は、アメリカ、シンガポール、香港などの国に比較して、割安かつ高利回りとなっています。

また、東京の不動産は価格、賃料水準共に安定していることから、安定したインカムゲインが得られることも、海外投資家にとって大きな魅力の一つと言えるでしょう。

2020年東京オリンピック開催の決定に更に注目を集めていることもあり、引き続き、東京の不動産の需要は高まっています。需要が高まっていることを踏まえると価格が上昇する可能性も高いといえるでしょう。 

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(3)相続税対策として不動産を購入する人がさらに増える可能性がある

2015年1月1日の相続税税制改正により、事実上の増税となりました。これにより、相続税対策として現金で所有するのではなく、相続税の評価額が低い不動産に資産の組み替えをする人が増えました。

今後もこの傾向が続くのであれば、不動産価格の上昇に繋がる可能性が高いでしょう。もっとも、タワーマンション購入による節税対策をする人が多いことを受け、課税強化されているので、節税対策として不動産を購入する人が引き続き増えていくかは注目すべきポイントといえるでしょう。

なお、不動産にて相続した際の相続税の計算方法について詳しくは「不動産は相続税対策として有効?不動産の相続税の仕組みについて」を参考にしてみてください。

5、選手村の建設でオリンピック後空き家が増える?

ここまでは引き続き不動産価格が上昇していく可能性が高いというお話をさせて頂きました。

とはいえ、「オリンピック開催後は不動産の価格が下がるのでは?」という点が心配な方も少なくないでしょう。

その理由の一つが「オリンピックの選手村の建設などにより、オリンピック後空き家が増えるのでは?」ということではないでしょうか。東京五輪招致委員会の発表によると、選手村の跡地は「文化・教育施設や住宅としての利用を検討する」とのことで、全て住宅になるわけではないようです。この点を踏まえると、オリンピック終了後急速に不動産の価格が下がることも考えにくいでしょう。

また、東京は、オリンピック開催に向けて都市インフラ・公共インフラの整備も加速しています。オリンピック終了後、観光業は一段落するかもしれません。しかし、都市インフラ・公共インフラの整備により東京はさらに便利で快適な都市になるでしょう。

都市競争力が高まった東京には、地方からの人口流入だけではなく、海外からの流入も見込めるでしょう。そう考えると、空き家の増加による不動産価格の下落もそこまで心配しなくてもいいかもしれません。

まとめ

今回は2020年東京オリンピック・パラリンピック開催決定により、不動産市場の動きについて書きましたがいかがでしたでしょうか?湾岸エリアのマンションの人気が引き続き続いています。不動産の購入を迷われている方は、今回記載したような過去の日本・海外のオリンピック開催が不動産にもたらした影響や現在の東京の状況を参考にして頂き、冷静になって、検討されるとよいでしょう。

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八木 チエ 著者プロフィール: 八木 チエ

株式会社不動産投資の教科書の代表取締役社長。宅地建物取引士・2級ファイナンシャル・プランナー。得意の中国語を活かし、中国の方への日本の投資用不動産販売経験後、2014年に株式会社 不動産投資の教科書を設立。


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